このほど、「とくしまマラソン2022」のオンラインの完走者に記念品が届きました。とくマラに限らず、どの大会でも楽しみにしている「フィニッシャータオル」。完走した人がもらえるオリジナルタオルのことです。

 完走後、汗を拭いたり、体に巻いて体温の低下を防いだりするのに使うこのタオル。各大会の個性や地域性、そんなものがデザインなどに表れているケースが目立ちます。

 今回のとくマラの場合、複数のランナーがゴールテープを切る瞬間が描かれ、県庁前のスタートゲートやヨットハーバー、吉野川、四国三郎橋、沿道の菜の花なども色鮮やかに表現されています。サイズ(おおむね)は幅40センチ、長さ110センチ。2020年と21年の両大会を含めた過去3年間を比較しても、青を基調としたデザインやサイズに大きな差はありません。

(上から)2019年の愛媛マラソン、2022年のとくしまマラソン、19年のとくマラのフィニッシャータオル

 とくマラでいえば、17年と18年、そして19年の各大会のフィニッシャータオルはなかなかのものでした。16年以前は記憶にございませんので、今回は割愛させていただきます。サイズは幅20センチ、長さ100センチ前後。特に幅は、今年のタオルと比べて半分ほどです。とにかく細長かったのが印象的でした。

 17年だったか、ゴール直後、横にいたおっちゃんがタオルを手に持ち、「お兄ちゃん、細くない?初めて見たわ、こんなタオル」と真顔で話しかけてきました。私が「手拭いですかね?」と返すと、おっちゃんはそのフレーズがツボにはまったらしく、急に笑い出し、「いたたたたた。お腹がつった」。調子に乗った私はタオルをねじって頭に巻き、「へいらっしゃい!みたいな感じですかね?」と畳みかけると、おっちゃんは涙を流しながらうずくまりました。

 ゴール直後にそんなやりとりが起こるほど驚きのサイズでした。とくマラは他の記念品も充実しているので、その分タオルのサイズに影響を及ぼしたか、と推測できますが、やはり42キロ走った後であのサイズは衝撃でしたね。

 誰もが知るような大規模なマラソン大会では、フィニッシャータオルもそれなりのもの。大会の格やスケールをタオルで表しているように感じます。愛媛マラソン(2019年)、神戸マラソン(19年)、京都マラソン(20年)のサイズは幅55センチ、長さ110センチ。今回のとくマラよりまだ一回り大きいサイズです。

とくしまマラソンより愛媛マラソンのフィニッシャータオルが一回り大きい

 とくマラ実行委員会事務局によると、フィニッシャータオルのサイズは「参加者の意見や予算などを総合的に判断して決めております」とのことです。なるほど、なるほど。

 個人的には大きなタオルの方が好きです。大会終了後、大勢のランナーが色鮮やかなタオルに身を包み、満足した表情で会場を後にする―。そんな光景がフィナーレにふさわしくないでしょうか。どうぞ、よろしくお願いします。(矢田諭史)

2018年のとくしまマラソンのフィニッシャータオル。手拭き用には最適のサイズです

 矢田諭史(やた・さとし)
 12年のとくしまマラソンに初出場。自己ベストは3時間44分(19年のとくしまマラソン)。47都道府県の大会で完走するのが目標。

 新居和人(にい・かずと)
 17年のとくしまマラソンに初出場。自己ベストは3時間7分(19年加古川マラソン)。今季の目標はサブ3。走り始めてから26キロの減量に成功した。

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