宍喰川の築堤工事現場で土のうを並べる建設会社の作業員ら=午前11時10分ごろ、海陽町尾崎

宍喰川の築堤工事現場で土のうを並べる建設会社の作業員ら=午前11時10分ごろ、海陽町尾崎

 24日午前の徳島県内は前線や湿った空気の影響で、県南部を中心に雷を伴った激しい雨が降った。宍喰川の日比原水位観測所(海陽町)で一時、氾濫が危ぶまれる「氾濫危険水位」を超えたため、町は午前10時半に宍喰地区1340世帯2835人に避難勧告を発令。1世帯1人が町役場宍喰庁舎に避難した。
 
 徳島地方気象台によると、海陽町付近ではレーダー解析で午前5時までの1時間に約90ミリの猛烈な雨を観測した。気象台は午前6時16分、海陽、牟岐、美波の3町に大雨洪水警報を出した。

 23日午後11時の降り始めから24日正午までの総雨量は、那賀町木頭出原で124・5ミリ、上勝町福原旭と海陽町でそれぞれ119・5ミリなど。

 氾濫危険水位を超えた宍喰川では、海陽町尾崎の築堤工事現場で建設会社の作業員らが重機で土のうを並べる作業に追われた。

 雨の影響で正午現在、那賀町の国道195号、海陽町の国道193号など4路線5区間が通行止めとなっている。

 県教委によると、牟岐、美波両町の8小中学校と阿南支援学校ひわさ分校が自宅待機の措置を取っている。