県道を覆う土砂を取り除くショベルカー=三好市山城町

 西日本豪雨の影響で土砂崩れが多発した三好市と那賀町で、45世帯75人が孤立していることが9日、新たに判明した。県内の孤立世帯は少なくとも75世帯255人に上っている。道路崩落や土砂崩れが相次いだ同市山城町では道路の寸断箇所が多いため市が全容を把握できておらず、さらに増える可能性がある。両市町は道路の復旧を急ぐ。

 徳島新聞の9日午後6時時点のまとめでは、市の調査が遅れていた三好市山城町で41世帯65人が孤立していることが分かった。市は道路の応急復旧を建設業者に依頼するなどした。那賀町では土砂崩れで町道音谷田ノ久保線が寸断され、音谷地区の4世帯10人が孤立している。

 山腹崩壊の恐れがあるなどとして三好市池田、山城両町の計4地区の101世帯202人に出されている避難指示は継続しており、28世帯47人が公共施設などに避難している。

 阿南市では福井、津乃峰両町の住宅など計6棟で床下浸水の被害が見つかったほか、羽ノ浦、橘両町では土砂の流入などで倉庫2棟の壁が損壊するなどした。