那賀町木頭北川の北川農村舞台で27日、地元劇団「北川座」による芝居や人形浄瑠璃などがあり、350人が多彩な演目を楽しんだ。
地元住民が45年ぶりに復活させた北川座は、「神様を待っていたら」と題した村芝居を熱演した。コミカルな表現がちりばめられた芝居はシュールな展開を見せ、会場を沸かせていた。
人形浄瑠璃は、丹生谷清流座が新演目となる「仮名手本忠臣蔵」の「山崎街道出合(であい)の段」と「二つ玉の段」を続けて披露。那賀高校人形浄瑠璃部員も三味線で花を添えた。
三好市出身の人形遣い勘緑さん主宰の木偶舎(もくぐうしゃ)と神戸のパフォーマンス集団「クロワッサンサーカス」による公演もあり、人形がサーカスに加わるユニークな演出が、観客を引きつけていた。
北川農村舞台を見るのは3度目という田中幸子さん(75)=同町成瀬=は「人形浄瑠璃だけでなく、いろんなジャンルの出し物があり、今までで一番楽しかった」と笑顔を見せた。