高校生パティシエ選手権で最優秀賞に輝いた谷口さん(左)と多田さん=三好市の池田高

高校生パティシエ選手権で最優秀賞に輝いた谷口さん(左)と多田さん=三好市の池田高

 中四国や関西などの高校生が2人1組となって菓子作りの腕を競う「第3回高校生パティシエ選手権」(穴吹カレッジグループ主催)で、池田高3年の谷口朝香さん(18)と多田愛美さん(18)が最優秀賞に輝いた。
 
 選手権には西日本を中心に116組の応募があり、書類審査や徳島、高松、広島県福山各市での予選を通過した9組が、8月下旬に福山市で開かれた本戦に出場。制限時間120分で「オリジナルパウンドケーキ」を調理し、味や見た目の美しさ、独創性、手際の良さなどを競った。

 2人は、ゴマ入りの生地にスイートポテトやブルーベリームースを載せ、サイコロ状にして揚げたケーキ、リボンの形をしたチョコレートなどを飾った。作品名はドイツ語で「かれんな花の妖精」を意味する「ジ・エル・フィ・ブリュームヒィン」。皿にもチョコレートなどで模様を描き、あめ細工を添えて仕上げた。

 菓子作りが趣味の谷口さんが多田さんを誘ってエントリーし、レシピを考案するとともに、作業を分担して手際よく調理する練習に励んできた。

 当日は「食物科を専攻している出場者が多くて緊張した」という2人だが、審査で広島県洋菓子協会会長らから「味や見た目だけでなく、技術、チームワークも含めて総合的にずば抜けている」と高く評価された。

 製菓学校に進学する谷口さんは「腕を磨いて、一生の記念になるウエディングケーキを頼まれる職人になりたい」。福祉の道に進む多田さんは「家族らの誕生日にケーキを作っていく。自分の結婚式のケーキは谷口さんに頼みたい」と笑顔で話した。