道の駅「温泉の里神山」(神山町神領)が魚の販売を始め、人気を集めている。町内には魚屋が1軒しかなく、遠出できない高齢者らに「新鮮な海の幸を手軽に味わえる」と喜ばれている。
魚は徳島市の中央卸売市場で仕入れたサバやイワシ、ハマチ、マグロ、イカ、サンマ、ボウゼなど。販売を始めた7月23日から毎週木曜日を「魚の日」として、6種類程度の切り身や刺し身を100~150パック並べている。午前中にはほとんどが売り切れる人気ぶりだ。
町内ではかつて地区ごとに魚屋があり、行商する女性の姿も見られた。しかし後継者がおらず魚屋は次々と姿を消し、現在営業しているのは下分地区の1軒だけ。温泉の里神山は新鮮な魚を高齢者らに味わってもらおうと、販売を決めた。
今月17日にボウゼを買い求めていた高橋スマコさん(75)=同町鬼籠野=は「どれも新鮮。近くで買えて便利だし、もっと多く置いてほしい」とうれしそうに話していた。