洋ラン総合メーカーとして名をはせる河野メリクロン(美馬市)は、洋ランの抽出エキスを使った薬用育毛剤「蘭夢(らんむ)」シリーズを展開している。きっかけは、同社が1991年に発表したシンビジウムの新品種「マリーローランサン」。適切な管理をすれば100日間咲き続けるという生命力に着目して研究が始まり、後に会社を支える主力製品に育った。

 蘭夢の発売は2003年8月。マリーローランサンの茎の根元にできるバルブ(偽球茎)の抽出エキスを配合しており、髪への優れた効果が認められたとして04年に特許を取得した。11年には、根や花など全ての部分の抽出エキスを用いた商品にリニューアルし、12年に特許を取得。その後、エキスを増量したり、頭皮への栄養補給や血行促進の効果がある有効成分を加えたりした商品をラインアップに追加した。これまでの累計出荷本数は800万本を超える。