路肩が決壊し、車での通行ができなくなった道路を調べる県職員=三好市山城町光兼

 西日本豪雨で土砂災害が相次いだ三好市で、道路の被害把握が難航している。市内各地で土砂崩れが確認され始めてから、10日時点で既に5日が経過したものの、陥没道路などは復旧のめどが立っていない。広範囲に土砂災害が多発したことが要因で、孤立状態にある住民らは「いつまで不便な状況が続くのか」と不安を募らせている。

 市と県によると、最も雨脚が強まった6日に土砂崩れや倒木の情報が市民から寄せられ始めた。その後、7日にかけて土砂崩れや路面の陥没、河川の増水による路肩やのり面の決壊が相次いだ。複数箇所で土砂災害が発生した路線も多い。

 市と県の職員は車で通れない地点から奥は徒歩で調査に入り、被害把握に努めているが、土砂災害の発生箇所が広範囲に点在し、全ての被害状況はつかめていない。市危機管理課は「林道や市道を合わせると、少なくとも100カ所以上の道路被害があるだろう」として確認を急ぐ。

 18世帯34人が孤立している同市山城町の粟山集落では携帯電話がつながらず、住民は電波が届きやすい近くの神社まで歩き、電話をかけている。土砂が堆積した道路を歩いて避難した人もいる。

 実家に帰省中、孤立状態になった楠山美智子さん(59)は「道路はかなりひどい状態。お年寄りは歩いて避難できない。できるだけ早く復旧してほしい」と話す。

 三好市内では粟山集落を含め、少なくとも81世帯134人が孤立状態にあり、市などは被害が把握できた道路から順次復旧を進めている。ただ、重機を投入する大規模な工事が必要な場所もあり、通行再開のめどは立っていない。