崩落した国道=7月7日、三好市山城町八千坊

 西日本豪雨の影響で土砂崩れが多発した三好市で山城町の14世帯22人が孤立状態となっていることが10日、新たに分かった。道路の復旧工事により同市東祖谷古味の高齢者施設(入所者85人、職員45人)と1世帯2人の孤立状態が解消されたものの、県内の孤立世帯は那賀町の4世帯10人と合わせて85世帯144人に上る。

 同市池田、山城両町の3地区では、95世帯190人への避難指示が継続し、15世帯21人が避難している。同市山城町では、住宅1棟に床上浸水、2棟に床下浸水の被害が判明し、美馬市穴吹町でも1棟で床下浸水が見つかった。

 交通機関への影響も一部残った。JR四国によると、土讃線では点検作業で運転を見合わせていた阿波池田―土佐山田間で、始発から特急が間引き運転で再開。午後4時半ごろに通常ダイヤに戻った。高速バスは、広島便がこの日も全て運休した。通行止めとなっている山陽自動車道の復旧が進めば、14日以降に再開する見通し。

 県の10日午後4時時点のまとめでは、三好市井川町の県道腕山花ノ内線など8路線8カ所で全面通行止め。同市山城町の61棟が断水している。