三重県から母親の古里・つるぎ町一宇へ移住した小野寺隆幸さん(47)と未希さん(44)夫妻が15日、空き家を改装したゲストハウス「コミュニティサロン 古見茶屋」を開く。地域に伝わる急傾斜地農法で栽培された雑穀や野菜を使った料理を提供する。料理教室なども開き、地元住民の憩いの場を目指す。
ゲストハウスは、木造2階建ての空き家1階部分(約75平方メートル)を改修し、宿泊スペースや多目的スペースを備えた。1日1組限定で1泊(夕食付き)1人5千円。急傾斜地農法の農業体験や集落見学もできる。
地元の農産物を使った菓子やおかずの作り方を紹介する料理教室や、添加物が入っていないケチャップやドレッシングの作り方を学ぶワークショップなどを開く予定。
大阪府羽曳野市出身の隆幸さんは1995年に未希さんと結婚。2012年に三重県に移り、隆幸さんはホテル勤め、未希さんはパン屋を営んでいた。
17年4月、隆幸さんの両親が約20年前から同町一宇で営業している民宿を手伝うために移住。住民と交流する中で「人が集える場所がない」といった声を聞き、ゲストハウスをオープンさせた。
小野寺さんは「一宇の魅力を発信するだけでなく、住民の笑顔があふれる場所にしたい」と話している。
宿泊は8月中旬から受け付ける。問い合わせは古見茶屋<電080(8010)6254>。