四国新幹線の早期実現を目指し、徳島県は30日、県内の経済団体や市町村、県議会などとともに「県四国新幹線導入促進期成会」を発足させ、徳島市の徳島グランヴィリオホテルで設立総会を開いた。今後、シンポジウムなどを通して導入への機運を高める。
経済団体のトップや市町村長ら71人が出席し、会長に県商工会議所連合会の近藤宏章会長を選出。近藤会長は「県民一丸で取り組む時が来た。官民連携で国に要望するなどしていきたい」とあいさつした。
事業計画として、国土交通省や県関係国会議員への要望活動のほか、ホームページやパンフレットで啓発に取り組むことを決めた。出席者からは「他の四国3県との連携が大切」「整備計画への格上げに向け、戦略を持って取り組む必要がある」などの意見が出た。
四国では、大阪市を起点に徳島市付近を経由し大分市に至る四国新幹線と、岡山市と高知市を結ぶ四国横断新幹線の2路線が1973年以来、基本計画のまま据え置かれている。四国4県などでつくる鉄道高速化連絡会が2014年4月、年間169億円の経済効果があるとの調査結果を発表するなど、経済活性化や災害時における山陽新幹線の代替機能確保の観点から早期整備を求める声が高まっている。