つる籠作りに取り組む松茂町の工芸サークル「極楽とんぼ」が2~6日、2月に急逝した元代表の木田サチコさん=同町長原、享年76歳=を追悼するグループ展を藍住町乙瀬の築100年の古民家で開く。メンバーは毎年グループ展を催してきた木田さんの思いを受け継ぐため、3月から準備を進めてきた。木田さんの遺作50点とメンバー6人の作品約450点を出品する。
展示するのは、木田さんがアケビのつるなどで制作したあんどんや花籠など。メンバーが木田さんの面影をしのびながら作った壁掛けや手提げかばんなどが花を添える。
極楽とんぼは、2000年に松茂町内の主婦で結成した趣味のサークル。結成時から続ける秋のグループ展をはじめ、年に3回以上、県内外で展示会を開いている。現在は、木田さんの遺族が所有する同町長原の工房を活動拠点に手編みのつる籠を作っている。
木田さんは編み方のこつを指導するなど面倒見が良く、内田美貴子さん(71)=同町住吉=は「優しい性格が作品にもにじみ出ていた」と振り返る。
木田さんは足腰が強く、昨年も吉野川市や神山町に出向いて、制作に使う1年分のつるを山で採取するなど元気だったが、今年1月末に突然体調を崩し、急性白血病と診断された。入院して治療を始めたが、わずか10日で帰らぬ人となった。
代表を引き継いだ逢坂久枝さん(71)=同町広島=は「木田さんも見守ってくれる。つる籠の魅力を伝えたい」と話している。問い合わせは逢坂さん<電080(2998)7184>。