美波町奥河内の環境省指定「四国のみち(四国自然歩道)」の大岩コースが、日本ウオーキング協会(東京)などの「新日本歩く道紀行100選シリーズ」に選ばれた。今回、全国で計493コースが認定されており、県内第1号。旅行会社がツアーを売り出す予定で、町を訪れる観光客の増加が期待される。
100選は、日本ウオーキング協会や日本商工会議所、旅行会社などが、観光振興や健康づくりを目的に設けた。歴史や文化、水辺、食など全10テーマでそれぞれ100コース(計千コース)を選ぶ計画で、第1弾として2014年10月~15年3月に公募し、全国から825コースの応募があった。美波町のコースは町観光協会が応募し、全10テーマの一つ「森の道100選」に選ばれた。
区間は、町役場北の通称・後山(うしろやま)を通る約1キロ。緑豊かで、中間地点にある巨大な砂岩「大岩」(標高約150メートル)の近くからは、日和佐地区の町並みや、アカウミガメの産卵地として有名な大浜海岸、四国霊場23番札所・薬王寺などが一望できる。住民らが散歩や遠足で足を運ぶなど、地域で親しまれている。
選考委員会が主に書類審査で周囲の自然や見どころ、歩きやすさなどを評価した。認定コースは、100選シリーズの会員制クラブ「歩きんぐくらぶ」のホームページ(HP)で、地域の観光情報とともに紹介されるほか、旅行会社によりウオーキングを楽しむツアーも企画される。
町観光協会は「町の知名度が高まり、足を運んでもらえるきっかけとなる。観光客誘致につなげたい」としている。