国内外のヨットが約1カ月かけて瀬戸内海を巡る「瀬戸内国際ヨットラリー」のコースに、徳島県庁前のケンチョピアが組み入れられ、4~6日、参加艇5艇が立ち寄る。街の中心部に停泊できる魅力をアピールするとともに、あまり目にしない外洋艇を県民に見てもらおうと、県内のヨット愛好家が誘致した。
主催する「長距離航海懇話会」(茨城県つくば市)によると、ラリーはタイムなどを争う競技ではなく、参加者同士の親睦や寄港地の人々との交流を主な目的としている。今回は一部行程のみの艇も含め、国内の9艇と米国、オーストラリアの2艇が参加。9月7日に広島市を出発、瀬戸内海の各地に立ち寄り、徳島や淡路島を経て今月10日、ゴールの大阪北港マリーナ(大阪市)に入る。
ケンチョピアには4日夕、米国の1艇と国内の4艇が入る。中には40フィート(約12メートル)を超える大型艇もある。同日夜に県内のヨット愛好家との交流パーティーが開かれるほか、徳島市の阿波おどり会館を訪れたり、ひょうたん島周遊を楽しんだりする。6日朝、徳島を離れる。
ラリーが初めて開かれた2013年は徳島はコースに入っていなかったが、ヨット愛好家の山本博章さん(67)=徳島市八万町下福万=らが関係者に呼び掛けて誘致。県内の愛好家約30人が受け入れ準備を進めてきた。14年に立ち寄る予定だったが、台風の影響で中止になった。
山本さんは「徳島を満喫してもらい、水の都の魅力を内外にPRしたい」と話している。