3日午前8時5分ごろ、徳島市新浜町1の市道で、盲導犬を連れて歩いていた徳島市昭和町8、マッサージ師山橋衛二さん(50)が、トラックにはねられた。山橋さんは市内の病院に搬送されたが、約1時間10分後に肺挫傷などで死亡した。山橋さんは全盲で、連れていた盲導犬も死んだ。
徳島東署などによると、現場は見通しの良い緩やかな左カーブで歩道はない。道路から資材置き場に入ろうとバックしていたトラックが山橋さんにぶつかった。山橋さんは盲導犬を連れて近くの勤務先に向かう途中だった。
関係者によると、バック時に警報音を鳴らす装置が付いていたにもかかわらず、電源を切っていて、鳴らない状態だった。
署は、バック時に警報音を鳴らさなければならないとの規定はないとしている。
徳島の盲導犬を育てる会(同市)によると、盲導犬は10歳雄のラブラドルレトリバー「ヴァルデス」。2007年に県から山橋さんに貸与され、11日に引退する予定だった。
盲導犬を連れての死亡事故は県内で初めて。署が詳しい原因を調べている。