「傾城阿波の鳴門 順礼歌の段」を熱演する那賀高人形浄瑠璃部員=同校

 那賀高校人形浄瑠璃部が3日、同校の文化祭で、人形2体を遣い「傾城阿波の鳴門 順礼歌の段」の一部を演じた。頭を操る公演は2014年の同好会発足以来初めて。部員7人がしるした大きな一歩に、観客から盛んな拍手が送られた。
 
 公演は文化祭のオープニングセレモニーとして同校体育館で全校生徒約200人を前に行われた。その後、音楽室に設けた舞台セットでも上演した。お弓とお鶴の人形を3人ずつが操り、語りと三味線はテープを使った。

 巡礼姿のお鶴が正体を隠した母お弓のもとを訪れて両親への思いを告げる場面では、息の合った動作で情感たっぷりに表現。観客も物語の世界に入り込んだように見入っていた。

 念願の舞台を終え、田中鮎子部長(16)=2年=は「稽古の傍ら、台本を何度も読み返して登場人物の気持ちを理解するように努めてきた。緊張したけど、イメージ通りにできた」と顔をほころばせた。

 同部は今春、部に昇格した時点で部員が5人しかおらず、人形2体を操る公演はできなかったが、7月に2人が入部したため、文化祭での「デビュー」を決めた。三好市出身の人形遣い勘緑さんの指導で稽古に励んできた。

 文化祭で舞台を見守った勘緑さんは「4月に初めて人形を触った子ばかりで、よくここまで頑張った。今後、さらにしっかりしたものになるはずだ」と目を細めた。

 田中部長らは「もっと稽古を積み、いろんな舞台に挑戦したい」と決意を新たにしていた。