徳島県板野町犬伏の町歴史文化公園内にある、町が弥生時代の建物を再現した「郡頭(こうず)の郷(さと)」が荒廃している。竪穴住居と高床建物は屋根の構造材が朽ちて、かやぶき屋根の一部が崩れている。高床建物は傾き、今にも倒壊しそうだ。町は多額の費用がかかるとして改修を見合わせており、将来は解体する方針。人が建物に入って事故が起きる恐れがあり、町民から早期の撤去などを求める声も出ている。

 郡頭の郷は、県教委が1985年から10次にわたって行った黒谷川郡頭遺跡調査を元に、公園の南東に広がっていた集落の一部を再現するため1995年に整備した。約1250平方メートルの広場に木造平屋の建物2棟が建つ。床面積は竪穴住居36・2平方メートル、高床建物25・2平方メートル。周囲に等身大の人形も並ぶ。

 竪穴住居は…