認知症患者やその家族を支える「認知症サポーター」の養成講座が5日、石井町の高浦中学校で開かれ、2年生73人が認知症への理解を深めた。町内の小中学校で講座が開かれるのは初めて。
医療法人青鳳会(吉野川市)のグループホームで働く川原美鈴介護支援専門員(54)が講演し、全国に約462万人の認知症患者がいることや症状が起こる仕組みなどについて解説。患者の間違いや失敗を責めず、優しい気持ちで受け止めることが大切だと強調した。
川原さんは「毎日お世話をしていても『あなた、誰?』と患者から言われることもある。だけど、人の貴重な晩年に関わることができるのはすてきなこと」と語った。
受講後、生徒にはサポーターの証となるオレンジのリストバンドが配られた。盛友士さん(13)は「認知症が身近になった。症状の知識を持つ人が増えれば、高齢者にとってより良い社会になると思う」と話していた。