フジバカマ畑で草刈りをする外国人=美馬市脇町東大谷

 世界農業遺産に認定された「傾斜地農耕システム」を海外に発信しようと、県西部2市2町の官民でつくる「にし阿波~剣山・吉野川観光圏協議会」は本年度、外国人に畑の保全活動を体験してもらう取り組みを始めた。11日、初めての参加者となるフランスやカナダなど9カ国の10人が美馬市脇町東大谷の美村地区を訪れた。

 外国人は、交流促進宿泊施設「美村が丘」の敷地内にある約3アールのフジバカマ畑の草刈りを体験。鎌などを使い、慣れない手つきで丁寧に刈り取った。

 ロシア・モスクワから訪れたルスラン・アラスカロフさん(20)は「暑くて大変だったけどきれいになってよかった。日本の文化をしっかりと学んで帰りたい」と話した。

 一行は24日まで同市内に滞在し、脇町の大谷地区や広棚地区の畑で草刈りをする。江原南、江原北両小学校にも出向き、児童に英語のレッスンをしたり、母国の文化を紹介したりして交流する。

 同協議会がNPO法人「日本国際ワークキャンプセンター」(東京)と連携して企画。9~11月にも3回予定しており、美馬市や三好市の世界農業遺産認定地域で、外国人に野菜の苗の植え付けや収穫を体験してもらう。