開局当初に行われていたラジオ番組の公開録音=1952年(社史より)

朝の看板番組「おはようとくしま」のスタジオ風景=2011年

 四国放送(JRT)は7月1日、開局70周年を迎えた。ニュース、ドキュメンタリー、暮らし、娯楽など幅広いジャンルの番組をテレビやラジオを通じてお茶の間に届け、県民に親しまれてきた。インターネットの普及で従来のメディアに対する関心が薄れつつある中、身近な話題を提供する地域密着の地方局として存在意義を示している。

 1952(昭和27)年7月1日、徳島市の新町橋南詰めにある新町チェーンビルに本社を置き、四国初の民間放送局としてラジオ放送を開始。59年4月からはテレビ放送がスタートし、映像の時代が幕開けした。

 71年に始まった朝の看板番組「おはようとくしま」は2011年まで40年間続き、視聴率が30%を超えることもあった。現在は、その日の出来事や注目の話題を伝える「フォーカス徳島」(82年開始)や「ゴジカル!」(08年開始)が県民の情報源として定着している。ラジオ番組では「ラジオ大福」を中心にリスナーを楽しませている。

 一方、近年はスマートフォンなどで手軽に視聴できるネット番組や動画配信サービスの利用が進む。総務省の21年版・情報通信白書によると、平日のテレビ視聴時間は全世代平均で163・2分。これに対し、インターネット利用時間は168・4分で、初めてテレビを上回った。

 こうした中、四国放送は15年、撮影した動画や写真を投稿できるシステム「JRTけんみんBOX」を導入。今月1日にホームページを全面リニューアルし、8月からはスマホ向けの公式アプリの運用を始める。地域の情報をより細かく集め、変化の激しいデジタル時代への対応を図る。

 岡元直社長は「これからは多様なコンテンツの制作や展開に取り組む。幅広い情報発信で地域活性を生み出しながら、次の100周年を目指す」とコメントした。

7月2、3日にラジオ感謝祭など記念イベント

 四国放送は「セブンスマイル すべての笑顔のために!」とのキャッチコピーで、開局70周年記念のイベントや企画を展開する。

 7月2、3両日にラジオ感謝祭を開く。2日は午前11時~午後3時に徳島市東新町の阿波銀行本店営業部で、過去のラジオ番組や当時のエピソードをテーマにした公開放送を行う。入場無料で定員約200人。午前10時からしんまちボードウオークで旬の野菜や特産品を並べたマルシェを設け、午後0時半からは新町橋東公園で音楽・お笑いライブを開催する。

 3日正午~午後4時半にはラジオ番組「JRT懐かし番組ベスト10」を放送。リスナーからのリクエストを基に過去のラジオ番組を厳選して紹介する。営業部内にある阿波銀プラザでは1~5日に、70周年の歩みを写真で振り返るパネル展を開催する。午前9時~午後5時(最終日の5日は正午まで)で入場無料。

 テレビでは今秋、特別番組の放送を計画している。