【上】国の名勝に指定された大歩危=三好市山城町【下】国史跡に指定された遍路道「かも道」=阿南市加茂町

 7日付で、急峻(きゅうしゅん)な渓谷美で知られる三好市の景勝地「大歩危」が国名勝に、阿南市加茂町の一宿寺と四国霊場21番札所・太龍寺を結ぶ古い遍路道「かも道」の一部が国史跡に、それぞれ正式に指定された。大歩危はラフティング世界選手権開催を2017年に控え、かも道では四国霊場の世界遺産登録に期待が掛かる。地元では指定を記念し、魅力を満喫してもらうイベントを計画している

 大歩危は2014年に国天然記念物となっており、名勝との重複指定は県内初。今回指定された範囲は右岸の同市西祖谷山村徳善西と、左岸の山城町西宇に広がる吉野川上流約500メートルの国有地約3万6千平方メートル。通行の難所だったが、道路や鉄道が開通した明治中期以降、景勝地として広く知られてきた。

 三好市教委は、11月7日午前10時から同市山城町西宇のホテル大歩危峡まんなかで講演会を開く。三好郷土史研究会の戸家(とや)誠さんが名勝指定に至った経緯を説明し、清重泰孝・県観光協会理事長が今後の観光面での活性化策について話す。

 無料で、定員150人。参加者全員に吉野川の舟下りと道の駅大歩危内の「妖怪屋敷」「石の博物館」の無料チケットを配る。問い合わせは市教委文化財課<電0883(72)3910>。

 かも道は全長4・4キロのうち1・34キロが指定された。四国遍路最古の遍路道と考えられており、貞治年間(1362~67年)に設けられた丁石(札所までの距離を示す道標)が多く残る。長期間、廃道となっていたが、市などが2010年から調査を実施。地元住民らにも呼び掛けて整備し復活させた。11月28日、住民グループ「加茂谷へんろ道の会」と阿南市文化振興課が、かも道といわや道・平等寺道の約10キロを巡るウオーキングイベントを行う。既に定員に達しており募集は締め切っている。

 へんろ道の会会長で、整備に尽力してきた横井知昭会長(69)は「道の歴史的な価値を体感してもらうためにも、今後もPR方法やイベントを考えたい」と話した。