モラエスの94回忌法要で焼香する参列者=徳島市西山手町の潮音寺

 徳島で晩年を過ごしたポルトガルの文人モラエス(1854~1929年)の命日に当たる1日、モラエスの研究や顕彰活動をたたえる「第9回モラエス賞」(実行委主催)が発表され、NPO法人モラエス会理事の秦敬一さん(65)=徳島市上助任町大坪=が選ばれた。

 秦さんは大学時代に日本近代文学を専攻し、モラエスの生涯を描いた新田次郎の小説「孤愁―サウダーデ」に興味を抱いた。1980年ごろ同会や徳島日本ポルトガル協会に参加し、以降約40年にわたる顕彰活動への尽力が評価された。2007年設立のモラエス研究会では、東京外国語大名誉教授の岡村多希子さんが翻訳した初期の作品集「極東素描」の編集作業に尽力した。

 特別賞は、モラエスを題材にした著作などを持つデ・コウト光由姫(みゆき)さん(72)=東京都=に贈られた。デ・コウトさんは、ポルトガル領事館で働いていた夫の祖父とモラエスの親交を描いた「モラエスとコウト友情物語―明治を愛したポルトガル人―」を出した。

 県内の文学関係者らでつくる実行委員会が選んだ。

 この日は同市西山手町の潮音寺でモラエスの94回忌法要(モラエス会主催)も営まれた。会員ら20人が参列し、焼香した。丁山俊彦理事長(76)は「100回忌も迫ってきている。これからも法要や顕彰活動を続けていきたい」と話した。

 モラエス賞の授賞式は10月21日に徳島市で開かれる。