白人神社で結婚式を挙げた未央さん(左)とジムさん(左から2人目)。親族をはじめ、多くの地元住民も立ち会った=美馬市穴吹町口山

白人神社で結婚式を挙げた未央さん(右)とジムさん(右から2人目)=美馬市穴吹町口山

 美馬市穴吹町口山の白人(しらひと)神社で、母が同町出身の未央・本家・ハーンさん(43)=米ロサンゼルス在住、日本語教員=と、夫のジム・ハーンさん(55)=同、私立中学・高校校長=の結婚式が行われた。同神社での結婚式は初めてといい、親族をはじめ多くの地元住民が立ち会い、神社周辺は華やかな雰囲気に包まれた。

 式は6月26日にあり、親族や住民ら50人が集まった。未央さんは祖母の緒方文子さん(94)、母の本家富子さん(69)と三代にわたって受け継がれてきた桜色の着物、ジムさんは羽織はかまを着て臨んだ。岡山明仁宮司(39)に見守られ、2人は指輪を交換。ジムさんが式のために練習した日本語で「信頼と愛情を持って助け合い、励まし合って良い家庭を築きたい」と誓いの言葉を述べた。

 兵庫県明石市出身の未央さんは、教育関連会社の社員だった2017年に米国へ出張し、教育者のジムさんと出会った。意気投合して18年に渡米、21年に結婚した。自宅で式を挙げたが、新型コロナウイルス感染拡大で親族はオンラインでの出席となり、改めて日本での挙式を考えていた。

 富子さんは20年、文子さんの介護のために夫婦で穴吹町にUターン。外出が難しい文子さんの近くでの挙式を望み、未央さんが幼い頃から訪れてなじみのあった白人神社を候補に挙げた。武田大三郎代表総代(75)に相談すると「神社の周辺一帯は過疎化が進み、活気が出るめでたい式を開いてもらえるのはありがたい」と賛同してもらった。他の神社の結婚式などを参考に準備を進めた。

 文子さんの参列はかなわなかったが、自宅で未央さんの花嫁姿を見て「かわいい」と喜んだという。未央さんは「祖母に晴れ姿を見てもらえてうれしい。多くの方に集まってもらい、地域の人の温かさを感じられた」と感極まった。ジムさんも「宮司の所作などに美しさを感じた。日本で式を挙げられて良かった」と笑顔だった。