8月11日に徳島市で開かれる選抜阿波踊り大会前夜祭に「阿波おどり振興協会」が出演しないことが12日、確実になった。阿波おどり実行委員会(委員長・遠藤彰良市長)は振興協会執行部の刷新を条件に出演受け入れを検討するとし、12日を申し入れの期限としていたが、同日中に振興協会から申し入れはなく、実行委は参加の意思がないと判断した。
実行委は4日、「直前に(前夜祭への出演を)キャンセルされるリスクがある」として、振興協会に出演依頼しないことを決定。遠藤市長は直後の記者会見で「振興協会から出演の申し出があれば検討する」とも述べていた。
遠藤市長によると、市観光課長が振興協会の事務局長に出演申し入れをするかどうか確認するため、6日午前に3回電話したが「記者会見で話すので言えない」と言われたという。しかし、同日夜の記者会見で振興協会の山田実理事長は「(出演の申し出があれば検討するという)話は聞いていない」と主張した。
遠藤市長は10日の記者会見で「(振興協会は)会見でうその発言を繰り返し、阿波踊りを混乱させている」と批判。「実行委にとって信頼できる体制となり、出演の協議をいただければ検討する」との考えを示していた。
振興協会所属の14連は、12~15日の阿波踊り本番と選抜阿波踊り大会には出演する。