阿波藍で染めた拝宮和紙=徳島市の阿波十郎兵衛屋敷

阿波藍で染めた拝宮和紙=徳島市の阿波十郎兵衛屋敷

 那賀町拝宮地区に伝わる拝宮和紙をすき、阿波藍で染める講座「拝宮和紙+阿波藍」が24日から、徳島市と那賀町で始まる。伝統文化を組み合わせて物づくりの魅力に触れてもらおうと、NPO法人阿波農村舞台の会が企画した。同会は「工業製品にはない二つの文化に共通する美しさを感じてほしい」と参加を呼び掛けている。
 
 講座は24、31日、11月7、14、21、28日、12月12、19日の全8回。毎回「阿波藍の染料液をつくる」「手漉(す)き和紙をつくる」「阿波藍後染め和紙をつくる」などのテーマが決まっており、和紙作り(2~4回目)は那賀町拝宮の井本紙漉場(かみすきば)、藍染(1、5~8回目)は徳島市の阿波十郎兵衛屋敷で行う。

 井本紙漉場ではコウゾの皮を木づちでたたいてばらばらにした繊維を水などに溶かして紙をすく作業を体験する。制作した和紙は阿波十郎兵衛屋敷でこんにゃくのりで耐水加工し、絞り染めなどの技法で染める。

 藍染和紙は持ち帰って封筒やブックカバーに利用できる。阿波十郎兵衛屋敷の佐藤憲治事業課長は「和紙の手触りや藍染の色合いといった、人がコントロールできない美しさを見直すきっかけになれば」と話している。

 参加費は各回千円で定員は各10人。1回だけの参加も可能。問い合わせは阿波十郎兵衛屋敷<電088(665)2202>。