当選確実となり万歳三唱を取りやめて支持者にあいさつする中西氏=10日午後8時20分ごろ、徳島市問屋町の繊維会館

 第26回参院選は10日、投開票された。安倍晋三元首相が8日に銃撃されて死去する異例の選挙戦となる中、自民党は改選55議席を上回り、単独で改選過半数(63議席)を確保し、大勝した。公明党と合わせて与党で改選過半数の63を超え70議席以上に達した。焦点の改選1人区は自民が28勝4敗と野党を圧倒した。憲法改正に前向きな「改憲勢力」は国会発議に必要な3分の2以上の議席を維持。改選23議席の立憲民主党は20を割り、後退した。2016、19年に続いて3度目の合区となった徳島・高知選挙区(改選数1)は自民党現職の中西祐介氏(42)=公明党推薦=が、3選を果たした。徳島県の参院選選挙区での3選は、合区前の徳島選挙区の三木与吉郎氏以来、57年ぶりとなる。徳島の投票率は45・72%で、前回参院選に続いて全国最低となった。

 徳島・高知選挙区の開票は、徳島県では午後8時50分、高知県では同8時から始まった。中西氏は早々に当選確実となり、共産党新人の松本顕治(38)=社民党支持、日本維新の会新人の藤本健一(52)、国民民主党新人の前田強(39)、参政党新人の荒牧国晴(41)、NHK党新人の中島康治(43)の5氏は及ばなかった。

 中西氏は地盤の徳島県で有効投票数の58・31%に当たる15万9448票を獲得。16年参院選で苦戦した高知県でも票を積み重ねた。選挙戦では、「次の時代にも豊かで平和で希望が持てる国造りをするのがわれわれの責任」と安全保障や経済対策を主張。合区解消を訴えて地方重視の姿勢を強調した。

 両県で自民国会議員や県議、首長らの支援を受け、組織戦を展開。推薦を受けた公明とも連携し、終始優位に戦いを進めた。

 野党は松本氏を無所属の統一候補とした19年参院選と異なり、候補者が乱立した。次点の松本氏は、地盤でない徳島県で中西氏に大きく差をつけられた。藤本氏は、維新の支持率が比較的高い徳島県で松本氏を上回った。前田氏は両県で伸び悩んだ。

 比例代表の徳島県関係では、自民徳島、高知両県連の調整で比例に回った元高知県議で自民新人の梶原大介氏(48)が「特定枠」で優先的に当選した。

 なかにし・ゆうすけ 慶応大法学部卒。大手都市銀行勤務、松下政経塾を経て2010年7月の参院選徳島選挙区で初当選。財務大臣政務官などを歴任し、21年10月から総務副大臣。阿南市出身。徳島市富田橋4。

徳島・高知選挙区得票数

(開票率96%、11日0時30分現在)

当 中西祐介 287,597 自民・現
(徳島159,448、高知128,149)

  松本顕治 103,217 共産・新
(徳島30,943、高知72,274)

  藤本健一 62,001 維新・新
(徳島41,021、高知20,980)

  前田強 49,566 国民・新
(徳島21,506、高知28,060)

  荒牧国晴 28,195 参政・新
(徳島13,240、高知14,955)

  中島康治 14,006 N党・新
(徳島7,313、高知6,693)

 

【動画】https://youtu.be/-kdrjRut70s