阿波踊りが根付いている東京・小金井市に、子ども連「東京・小金井すだち連」が誕生した。同市の佐那河内村出身者が縁結びをし、佐那河内すだち連と共に、今夏40周年を迎える「小金井阿波おどり大会」(28日)に踊り込む。
結成を呼び掛けたのは、小金井阿波おどり振興協議会副会長の木下有起範(ゆきのり)さん(53)=小金井市、コンビニ経営。踊り歴約30年で、徳島市の阿波踊りでも何度も踊った。
木下さんによると、小金井にはかつて地域の子供会による阿波踊り連が複数あったが、子供会の縮小に伴って小中学生が気軽に踊れる場が減ってしまい、寂しく思っていた。
2016年、JR武蔵小金井駅近くで徳島県産食品店「てのひらストア」を営む井寺喜香(よしか)さん(46)=佐那河内村出身=の仲立ちで来県し、佐那河内すだち連の連員と意見交換。「小金井の子どもたちに踊りの魅力と歴史を学んでもらい、徳島と交流ができる環境をつくりたい」と、新たな子ども連を発足させることにした。
6歳以上の子どもと保護者を対象に参加者を募ったところ、20人余りが集まった。7日から練習を始め、木下さんが踊りや鳴り物を指導。武蔵小金井駅周辺で28、29の両日開かれる大会の初日に、佐那河内すだち連の35人と一緒に出演する。
将来的には徳島市の阿波踊り参加、佐那河内村でのキャンプなどを通して徳島と交流したい考えだ。
木下さんは「最初は小さなスタートだが、少しずつ参加者を増やし、より多くの子どもに踊りの楽しさを伝えたい」と意欲を見せている。