神奈川大で建築学を専攻する大学生ら4人が16日、美波町を訪れ、日和佐浦地区に残る築145年の古民家の保存・活用策について住民らに発表した。17日まで滞在し、古民家の現状を把握するための写真撮影などを行う。
学生は今年、入り母屋造り木造瓦ぶき2階建ての古民家を2、3回下見に訪れており、改修へ向けた設計素案を携えて来町。町役場で地域活性化に取り組む団体の代表ら11人に提案した。資料室や展示スペースを設けるプランや、中庭の活用策を示すと、出席者からは「台所のかまどは残して活用してほしい」「ライトアップして夜の様子も見てもらってはどうか」などの意見が出た。
大学院1年の高木弘之さん(23)は「住民の意見を踏まえ、実際に見た古民家の印象も考慮して改修案をまとめたい」と話した。
県南活性化に取り組む県の「県南地域づくりキャンパス事業」の一環。学生は来年3月まで月1回程度町を訪れ、設計図を完成させる。