九州各地で激しい雨が降っている。気象庁は15日と18日の2回、局地的な豪雨をもたらす「線状降水帯」発生の予報を九州北部(山口県を含む)・九州南部を対象に発表した。15日の予報は「空振り」に終わったものの、18日深夜から19日朝にかけては福岡、佐賀、大分の九州各県や山口県で線状降水帯が相次いで確認された。線状降水帯とはどのようなものか。予報が発表されれば、どう対応すればいいのだろうか。

■線状降水帯って何?

 積乱雲が次々と発生して連なり、局地的な豪雨をもたらす線状の雨域を指す。気象庁は、長さ50~300キロ程度、幅20~50キロ程度としている。非常に激しい雨が数時間にわたって続くため、洪水や土砂災害発生の危険性が急激に高まる。

 

■これまでの発生事例は?

 徳島県内では2021年9月、県南部上空に線状降水帯が形成され、海陽町を中心に大きな被害が出た。

 
道路が冠水し、立ち往生する乗用車=2021年9月、海陽町那佐の国道55号

 全国では近年、線状降水帯による豪雨は毎年のように起きている。

 

■今年6月に始まった予報とは?

 気象庁が発生の約半日~約6時間前に予報する。線状降水帯の予報を発表する地域は当面「四国」など広範囲となる。時間帯は「夜」「日中」といった形で幅を持たせ、「夜には線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性がある」と呼び掛ける。

 発生想定時間が6時間を切った場合は警報などを発表。実際に線状降水帯が発生し、非常に激しい雨が降り続いた場合は、警戒レベル4(避難指示)以上に相当する「顕著な大雨に関する気象情報」を出し、避難や安全確保を促す。

 

 線状降水帯は海上の水蒸気量や陸上の湿度などが複雑に関係するため予測が難しい。半日前予報の的中率は4回に1回程度と見込まれている。

■予報が出たら?

 予報が「空振り」となり、線状降水帯が発生しなくても大雨になる確率は高い。豪雨災害の発生リスクを示す気象庁のウェブサイト「キキクル」などを利用しながらリスクを確認し、避難の準備をしたい。

リスクの確認と避難のタイミングの見極めには…
キキクル
Yahoo!JAPANの防災アプリ
・自治体のハザードマップ(国交省のハザードマップ・ポータルサイトから)
・自治体のウェブサイト(避難情報を確認)
徳島県公式LINE(避難情報などが届く)

「キキクル」では豪雨による災害リスクを地図上に色で示している(右)。危険度が高い順に黒(災害切迫)、紫(危険)、赤(警戒)、黄(注意)。市区町村が避難情報を出す目安になる5段階の警戒レベルに対応している。

避難の経路・手段を確認するときには…
・自治体のハザードマップを利用して安全な経路を
・近所の人に避難の声掛けを
・高齢者や子どもがいれば早めの避難を
・指定避難所以外の親戚や友人宅、ホテルなどへの分散避難も検討

避難時の注意点
・動きやすい格好で二人以上で行動
・できるだけ浸水していない場所を歩く
・浸水している場所ではマンホールや側溝への転落の危険がある
・車が浸水域に入ると動かなくなったり、ドアが開かなくなったりする危険がある
・川や橋には近づかない

避難できない場合
・夜間や悪天候で避難所へ行くのが難しい場合には、自宅の2階以上や近くの高い建物に移動する
・就寝も2階以上で

(内閣府、国交省、気象庁のサイトなどを参照)