「とくしまグルメ」プレミアム食事券のチラシ

 「インターネットが使えないので飲食店の番号が分からず、食事券を申し込めない」―。徳島県の「『とくしまグルメ』プレミアム食事券」に対し、高齢女性から怒りの声が徳島新聞「あなたとともに~こちら特報班」に寄せられた。県は「市町村や商工会議所に配った参加店舗の一覧表を参照してほしい」と理解を求めるが、周知不足は否めない。

 食事券は1冊額面7500円が5000円で販売され、1人5冊まで購入できる。22日まで申し込みを受け付けており、抽選で当選した人に発送される予約券で引き換える。「店舗指定型」で、ネットかはがきで購入を申し込む際、店名と店の番号を記入する必要がある。

 県のチラシには「ホームページ(HP)に掲載されている『加盟店』を参照し、ナンバーおよび店名を記入してください」と書かれている。女性は「ネットを使ったことがない私たちは、HPを閲覧できないので申し込めない。多額の税金を使った政策がこんな不公平を引き起こしてもいいのか」と怒りをあらわにする。

 食事券を担当する県商工政策課によると、ネットを利用できない人のために、県内の商工団体や市町村役場、県西・県南部の総合県民局に参加店舗の一覧表を配布。店舗が追加されるたびに新たな店舗のリストを印刷し、張り付けてもらうよう依頼しているという。

 ただ、そうした対応はチラシに明示されていない。県は問い合わせのあった人に対して説明しているだけで、周知が行き届いているとは言い難い。HPには商工団体や役場などに一覧表があると記載しているものの、ネットが使えない人はそもそも把握できない。

 地方自治に詳しい鳴門教育大の山本準名誉教授(社会学)は「飲食業界を助けたいという意図は理解できるが、ネットを使いこなせない人だけが制度からはじかれるようなことはあってはならない。コストを掛けた事業である以上、幅広く県民にとってプラスとなる制度にすべきだ」と話している。

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