セイナムが意匠登録したドリンクかき氷=吉野川市美郷奥丸

 徳島県吉野川市美郷で飲食店「元祖かっしゃ焼」を営む株式会社セイナムが、独自に考案したかき氷のデザインを特許庁に出願し、意匠登録された。飲み物を入れた容器の上に氷を盛るユニークな形状で、かき氷の意匠登録は全国初。登録されたデザインは意匠法で保護され、他者が勝手に使用できない。同社は知的財産として、類似品から守る狙いで手続きした。

 商品は「ドリンクかき氷」。かき氷を食べた後に炭酸飲料を飲んでさっぱりしてもらおうと、セイナムの鈴木英司代表取締役(53)が6、7年前に考案した。飲み物に触れて氷が溶けないよう、飲み物と氷の間に数センチの隙間をつくる。使用する容器は一般的なプラスチック製で、ふたはない。カップ内に氷が落ちないよう、削り方や盛り方を工夫。バランス良くカップ上部に乗せる。

 鈴木さんは香川県出身で約15年前から飲食業に携わっている。知り合いの業者が独自商品を開発してもすぐに模倣され、類似品が出回る実態を目の当たりにしてきた。せっかく生み出した商品を保護したいと考えていたところ、2020年に同県で開かれたセミナーで意匠権について知り、昨年5月に特許庁に出願した。審査を経て、今年5月13日付で登録された。

 鈴木さんによると、かき氷を作る氷削機や盛り付ける容器は意匠登録されたものが複数あるが、かき氷自体の登録はない。登録されたデザインは最長25年間保護される。模倣品などで権利が侵害された場合は、使用停止や損害賠償を求めることができる。鈴木さんは「意匠登録が完了し、安心して販売できるようになった。今後も積極的に制度を活用し、権利を守っていきたい」と言う。

 ドリンクかき氷は1個400円から元祖かっしゃ焼で販売。営業時間は平日午前11時~午後6時で変更もある。土日祝日はイベント出店が多く、店の営業は不定期。