「遍路に焦がれて」を披露した秋山さん(右)と長田さん(中)。(左)は作詞した島村教頭=阿南市の桑野公民館

 阿南市の山口小学校の島村孝教頭(54)が四国遍路をテーマに作詞した曲「遍路に焦がれて」がCD化された。昨年、遍路小屋で外国人を中傷する貼り紙が見つかったことから、作詞を思い立った。遍路の魅力をあらためて訴える内容で「白い衣装をまとったら国も男女も変わりない」などとつづっている。徳島市の2人組バンド「guM(ガム)」が作曲と歌を手掛けた。

 歌詞は4番までで、「四国の春は遍路の鈴が連れてくる」「四国の夏は遍路の汗が連れてくる」などと、春夏秋冬の情景を表現している。ガムの長田太一さん(46)=電気設備会社経営、徳島市八多町=が作曲。秋山裕香さん(27)=同社員、同市新南福島=がピアノの穏やかなメロディーに乗せて歌っている。

 21番札所・太龍寺から22番札所・平等寺までの遍路道沿いに位置する山口小では、外国人中傷貼り紙の騒動以来、遍路と人権について学習してきた。

 島村教頭は人権学習を進める中で、何か形に残るものを作ろうと考え、7月に詩を書き上げた。四国遍路の精神は国籍も性別も超越するとし「同じ目線の励ましに心は強くよみがえる」とのメッセージを盛り込んだ。

 詩の完成後、電気工事のため偶然山口小を訪れた長田さんと秋山さんが島村教頭と意気投合し、詩に曲を付けることになった。曲は8月末に完成。今月17日には、桑野公民館で地元住民ら約30人の前でガムが初披露した。

 島村教頭は「四国の人や四国を訪れる人が、この曲で一つになれるとうれしい。お接待の場などで歌われる曲になってほしい」と話している。

 CDは500円で千枚作製。県内の平惣9店で販売している。売上金は、遍路道の整備などに役立てる。