先代の徳島市役所。現庁舎建築に伴い取り壊された=1972(昭和47)年、本社所蔵写真

 「第12回徳島まつり」の垂れ幕が掲げられた、車寄せのあるコンクリート建築。車道や駐車場の車は懐かしいクラシックスタイルだ。この写真は1972(昭和47)年に先代の徳島市役所を撮影したもの。年配の方なら記憶に残る建物だろう。

 この庁舎は戦前の33年、ここにあった県庁が万代町に移転したのに伴い、跡地を県から購入して建てられた。もともとは徳島藩家老の賀島屋敷跡。その名が、近くを走る牟岐線の地下通路の名称に残る。

 庁舎は戦災を乗り越え、戦後に周辺町村と合併して業務量が増える中で改修・増築を繰り返しながら、84年に現庁舎になるまで使われた。

 さらにさかのぼる先々代の庁舎は、現在の徳島地裁付近にあった。東京市本所区(現・東京都墨田区)の区役所をモデルにデザインされた木造の洋風建築だったが、30年に焼失した。