国内に住む全ての人に12桁の番号を割り当てるマイナンバー制度で、番号通知カードの各世帯への配達が23日午前、徳島県内のトップを切って海陽町で始まった。24日以降、他の市町村でも順次、配達が始まる見通し。
全国では、23日午前に北海道と青森、石川、高知各県で配達され、午後には千葉、新潟両県などで予定されている。行政手続きを効率化する新制度は、来年1月の運用開始へ向けて節目を迎えた。一方で、カードが届かないケースが続出する懸念があるほか、制度の認知度の低さや情報流出に対する不安といった課題もある。
海陽町では約4600通を配達予定。このうち約3300通を配達する同町四方原の海南郵便局では午前9時半すぎ、5人の配達員がバイクで出発した。配達員は配達先に到着すると、応対に出た人の名前などを確認した上で封筒を手渡した。
受け取った主婦上野揚子さん(66)は「使い道やメリットがよく分からないので、受け取ってもぴんとこない。ただ、重要な個人情報が記載されているので大切に保管したい」と話していた。
通知カードは住民票の住所に簡易書留で届く。紙製で、個人番号と氏名、住所、生年月日、性別を記載。来年1月に希望者への交付が始まるICチップ付き個人番号カードの申請書も同封される。
配達時に留守だった世帯にはマイナンバー専用の不在通知書を届けた。封筒は7日間同局で保管し、連絡が取れた住民に再配達する。