奈良公園、東大寺、聖武天皇陵・・・。職場は日本を代表する観光地のそばにある。奈良県の地元テレビ局の奈良テレビ放送(奈良市)。「修学旅行で訪れた場所で自分が働くことになるとは思っていなかった」と笑う。

 奈良テレビ放送は、日本テレビやテレビ朝日といったキー局のネットワークに属さない独立局13社のうちの一つ。「自社制作番組などでオリジナリティーを出しやすい強みを生かし、地元の視聴者にとって、身近な存在であり続けたい」と語る。

 幼いころからテレビ局に入るのが夢だった。友達との話題はテレビからの情報が中心で、影響力の大きさを感じていたからだ。夢をかなえるため、小学校のときに放送委員会に入った。「放送室のマイクの前に座るのが毎日楽しみで」と懐かしむ。

 テレビ局の中でも花形のアナウンサーや、オウム事件などで活躍していた報道記者に憧れた。しかし、バラエティー番組でアシスタントディレクター(AD)がたびたび登場するようになると、裏方にも興味を持つようになった。

 12年前に入社後、広報や営業など幅広い業務を経験。大学は文系だが、天気予報のシステム導入やウェブサイトの制作・運用にも携わった。

 3月からは編成局番組管理部に所属し、その日の番組とCMの中身をチェックしたり、放送する順にリストを作成したりしている。「裏方で放送を支えていると感じることができ、やりがいがある」と目を輝かせる。

 奈良徳島県人会に所属。総会で司会を務め、高齢化の著しい県人会で「貴重な人材」とありがたがられている。

 外から見た徳島の課題は「素晴らしいところなのに魅力が伝わっていない」。これからも県人会などを通じ、徳島のPR役を果たすつもりだ。

 ふくたに・あずさ 徳島市生まれ。城東高、大阪市立大文学部を卒業。2006年に奈良テレビ放送に入社。広報文化部、営業部、クロスメディア局開発部などに配属され、18年3月から番組管理部。奈良市在住。35歳。