太陽光パネルの下で育てられているサカキ=阿波市市場町(とくしま榊・樒産地化推進協議会提供)

 供え物に使われる植物のサカキとシキミの産地化を図ろうと、徳島県内の企業や農業法人などが「とくしま榊(さかき)・樒(しきみ)産地化推進協議会」を立ち上げた。日陰でも育つ特性を生かし、耕作放棄地の活用策として太陽光発電を整備するとともにパネルの下で栽培する。再生可能エネルギーの推進と持続可能な農業の両立を目指す。

 協議会には、太陽光発電に取り組む建設業者、太陽光システム関連事業者、サカキの流通業者ら10人が参加。西野建設(阿南市)の西野賢太郎会長が協議会長を務める。生産者間での情報共有や栽培方法の研究をはじめ、ブランド化の推進、生産規模の拡大や組合の設立を考えている。

 西野会長は、増加する耕作放棄地で転換が進む太陽光発電に加えて、農業が続けられる営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)について検討を進めてきた。太陽光パネルの下でも栽培できる作物として、サカキやシキミに着目した。

 現在5社が、阿南市や小松島市、阿波市、東みよし町に太陽光発電を活用したサカキ農場を7カ所整えて、4月から約1200鉢を栽培している。

 3年後には出荷に適した枝葉が収穫できるようになる。今後、賛同者を増やして産地を広げる方針だ。

 協議会顧問でサカキ生産卸の実花園(徳島市)の吉田昇社長によると、国内で流通しているサカキのほとんどは中国産だ。吉田社長は「国内で大きな産地もなく、国産に対する全国の需要は高い。市場価格も安定している」と期待を寄せる。西野会長は「徳島を一大産地としてブランド化を図り(上勝町のいろどりのような)第2の葉っぱビジネスに育てていきたい」と話している。

 2日に徳島市のアスティとくしまで発足記念式典があり、関係者約60人が参加。勝野美江県副知事とソーラーシェアリング推進連盟(東京)の馬上丈司代表理事が講演した。