阿南市羽ノ浦町の加藤由加里さん(33)は、徳島県内では珍しいフクロモモンガのブリーダーだ。飼っていたフクロモモンガが病死したのをきっかけに飼育方法などを本格的に学び、2019年に飼育・販売などを行う「Berry.モモンガ」を開業した。

 フクロモモンガはオーストラリアやインドネシアなどが原産で、コアラやカンガルーと同じ有袋類に属し、成体はしっぽを含めた体長が21~24センチほどになる。社会性が高く、多様な鳴き声で気持ちを表現する。最近はテレビで取り上げられるなどした影響で注目が高まっている。

 加藤さんは自宅の隣に飼育小屋を構え、現在は45匹ほどを育てている。インスタグラムやホームページで紹介しており、販売価格は1万8千円から15万円までと幅広い。飼い主の自宅を訪れて爪切りなどのケアを行ったり、数種類の野菜や果物などを使ったエサを調理・販売したりもしている。

 もともとフクロモモンガに興味があり、16年にペットショップでメス2匹を購入した。しかし、病気によりわずか1カ月で死んでしまう。「治療もしたけれど救うことができず、自分がふがいなかった」と当時を振り返る。

 「好きなモモンガとの関わりをこんな形で終わらせたくない」と、17年に香川県のブリーダーを訪ねた。飼育方法を改めて指導してもらい、新たにつがいを購入。18年には子どもが生まれた。このブリーダーから誘いを受け、19年8月に動物取扱業の許可を得て、9月にブリーダーとして活動を始めた。

 幼い時期は環境の変化に弱く飼育の危険性が高いため、体重が50グラム以上に育ち、成体と同じものが食べられるようになるなど成長度合いを判断して販売することを心がけている。また、正しい飼育方法の指導や相談対応といった購入者へのサポートにも取り組んでいる。

 これまで購入者は県外の人が多いという。加藤さんは「飼っている全ての人が安心して楽しく暮らしてほしい。モモンガの価値を守りながら、県内の人にもモモンガの魅力を伝えていきたい」と力を込めた。(鈴江宗一郎)

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