美馬市の藤田元治市長(60)が7月の参院選で、自民党から比例代表で立候補し再選された足立敏之氏(68)への投票を市職員に依頼したとして、公選法違反(公務員の地位利用、事前運動)の疑いで県警の事情聴取を受けた事件で、市議と元市議の計13人が8日、「寛大な処分」を求める嘆願書を徳島地検に提出した。

 関係者によると、嘆願書に署名したのは市議18人のうち11人と元市議2人。弁護士を通じて提出した。

 嘆願書では、藤田市長が塩江街道の整備や吉野川の無堤地区の解消を重視しており、「国土交通省出身の足立氏の力を借りたいと考えていた」と説明。投票依頼について「市長個人の利益のためでなく、市のために、足立氏に当選してほしいとの気持ちから行った」などと擁護し、失職することがないような処分を求めている。

 署名した市議の一人は「市長が失職すれば市政は混乱する。嘆願書は市長に頼まれたものでなく、各市議が自発的に動いた結果だ」と話した。

 市議会は1日以降、非公開で全員協議会や会派代表者会議を開き、嘆願書について協議。慎重な市議もいたため全会一致とならなかった。