臨時議会で謝罪し、頭を下げる藤田市長=午前10時6分、美馬市議会議場

藤田元治市長

 美馬市議会は15日、臨時議会を開き、公選法違反の罪で徳島簡裁の略式命令を受けて辞表を提出していた藤田元治市長(60)の辞職に全会一致で同意した。辞職は同日付。市長選は16日から50日以内に行われ、市選挙管理委員会は同日に日程を決める。

 藤田氏は採決に先立ち事件について「法令に違反する軽率なものだった」と改めて謝罪。「6年間、素晴らしい市民のみなさんと市政運営に携わらせていただいたことに、心から感謝申し上げる」と述べた。

 閉会後、報道陣の取材に応じた藤田氏は「コロナの感染拡大が強まる中、このような事態となり誠に申し訳ない」と重ねて陳謝。国土交通省出身の候補への投票依頼について「全国各地で頻発、激甚化している自然災害の体験を、美馬市民には絶対にさせたくないという思いが強かった」と釈明した。

 16日からは加美一成副市長が市長の代理を務める。辞職に伴う市長選にかかる費用として、市は2022年度一般会計補正予算2400万円(累計額200億3500万円)を臨時議会に提案し、可決された。公選法の規定によると、市長選は10月4日までに執行される。市長は後継を指名しておらず、立候補に向けた動きは表面化していない。

 藤田氏は7月の参院選で、自民党から比例代表に立候補して再選された足立敏之氏(68)への投票を市職員27人に依頼したとして、8月10日に徳島簡裁から公選法違反罪(公務員の地位利用、事前運動)で罰金30万円の略式命令を受けた。同日、郷司千亜紀議長に15日付で市長を辞職する内容の退職申出書を提出した。