当選を決め、万歳三唱する岩城氏=1日午後9時57分、佐那河内村上の選挙事務所

 佐那河内村に計画されている広域ごみ処理施設建設を最大の争点とする出直し村長選は1日投開票され、計画の白紙撤回を訴えた新人の岩城福治(よしじ)氏(58・無所属)が、計画推進を主張した前村長の原仁志氏(63・無所属)を破り、初当選を果たした。岩城氏の得票は1014票で、原氏とは52票の僅差だった。岩城氏の当選で、計画は振り出しに戻るとみられる。投票率は、計画に対する有権者の関心の高さを反映し、2014年7月の前回村長選を8・17ポイント上回る90・44%だった。

 岩城氏は、計画に反対する二つの住民団体などからの要請を受けて出馬した。選挙戦では「計画を白紙撤回し、村民の声を聞いて問題を解決する」と主張。「建設候補地の受け入れを村民に知らせず独断で決めた」と、原氏の計画の進め方を非難することで、反対派の票に加え、原村政への批判票を集めた。

 原氏は「村の存続のためには、ごみ処理を含めた広域行政が必要だ」と強調。施設受け入れにより、共に計画を進める6市町からの財政支援や、村には常備されていない消防・救急の協力などが期待できると訴えたが、十分な理解を得られなかった。

 計画は、県東部7市町村でつくる協議会で話し合われ、14年10月、同村下字東地の民有林を候補地とすることに首長間で合意した。同月、新聞報道で合意が明らかになると、「事前に説明がなかった」などとして村議会や一部の村民が反発。建設に向けた協議は進まず、原氏は今年9月、出直し村長選への出馬を表明した。

 岩城氏の任期は1日から19年10月31日まで。