5日から運行が始まる買い物バス「福ちゃん号」。車いすのままでも乗車できる=勝浦町三渓

 勝浦町と町社会福祉協議会は、買い物に行く交通手段のない高齢者らを無料で送迎する「お買い物バス」を5日から週2回、運行する。買い物目的の無料バス運行は、県内で初めて。町社協は「地域のお年寄りが自分自身で買い物することで、より豊かで充実した暮らしを送ってもらえるのでは」と利用を呼び掛けている。

 送迎対象は、介助がなくても一人で買い物ができる高齢者や障害者で、自家用車を持たなかったりバス路線が近くになかったりして外出が不便な人。毎週火、木曜に運行し、火曜は坂本地区方面から、木曜は沼江地区方面から出発する。

 送迎先は町内の店舗や金融機関(郵便局、農協含む)などに限定。町社協に名前や住所を登録し、利用の1カ月前から前日までに予約する必要がある。

 車両は、10月中旬に中外製薬(東京)から贈られた在宅福祉移送サービスカー1台を活用する。最大9人乗りで、電動リフトが付いており、車いすのままでも乗車できる。名称は町民から公募し、利用者が幸福になってほしいとの思いを込めて「福ちゃん号」と名付けた。

 勝浦町はこれまで、高齢者らを対象にしたタクシーチケットの配布(500円券、月4枚)や、買い物・部屋掃除作業を代行する「地域安心サポート事業」を実施している。ただ今後、高齢化が一層進んで買い物弱者が増えるとみて、町と町社協の共同事業として無料バス運行を決めた。町は町社協に補助金を支出することが決まっており、予算額は今後詰める。

 町社協の溝内登美子事務局長(56)は「バス車中での利用者同士の会話や、自分自身で買い物をする喜びを感じて、日々の生活を充実させてほしい」と話している。