徳島県内は梅雨明けの10日から高気圧に覆われ、記録的な暑さが続いている。那賀町木頭出原では18日の最高気温が35・8度を記録し、観測史上初めて35度以上の猛暑日が6日続いた。同所を含む全8観測地点でも8日連続で30度以上の真夏日となっており、熱中症やその疑いで救急搬送されるケースが相次いでいる。徳島地方気象台によると、少なくとも今月中は厳しい暑さが続く見通しで、注意を呼び掛けている。
気象台によると、四国上空は梅雨明け以降、チベット、太平洋の両高気圧に覆われ、晴れが続いている。日光で地表が温められた上に風も弱いため、夜も気温が下がりにくく、日中の気温上昇の原因となっている。両高気圧はしばらく勢力を保つとみられる。
県内では13日以降、特に暑さが厳しくなり、最高気温は那賀町や三好市で平年を4~6度上回る日が続く。18日も徳島市35・8度、美馬市穴吹町35・4度、三好市池田町35・2度を観測し、那賀町を含む4地点で猛暑日となった。
連日の暑さで救急搬送も相次いでいる。徳島新聞の午後7時時点のまとめでは、18日も7市町で12人が熱中症か、その疑いで搬送された。13日には那賀町の80代男性が脱水症状による心筋梗塞で亡くなった。10~18日の9日間で計114人が搬送されており、昨年7月の搬送者数223人(消防庁発表値)の半数を上回っている。
気象台の清水栄一次長は「酷暑が続き、夜間も熱中症に注意が必要な状況。こまめに水分を取ったり、エアコンをつけたりするなど、個々で対策をしてほしい」と呼び掛ける。
県内は2013年8月にもチベット、太平洋両高気圧に覆われ、美波町で7~14日の8日連続で猛暑日を観測したのが県内の最長記録となっている。