国の重要有形民俗文化財に指定されている犬飼農村舞台(徳島市八多町)で3日、阿波人形浄瑠璃と襖(ふすま)からくりの公演があり、約500人が伝統文化に親しんだ。
勝浦町の人形浄瑠璃「勝浦座」が、「式三番叟(さんばそう)」「傾城阿波の鳴門 順礼歌の段」など4演目を熱演。観客は情感あふれる語りに乗せた巧みな人形遣いに見入っていた。犬飼農村舞台保存会の14人は132枚の襖絵を使ったからくりを披露。風景や動物など42景が次々に現れると、会場からは拍手が起こった。
家族で見物した阿波市の伊沢小3年藤井優佳さん(9)は「拍子木に合わせて、くるくると景色が変わって面白かった」と話した。