今春から利用者が急増している子ども食堂=徳島市万代町5(クレエール提供)

今春から利用者が急増している子ども食堂=徳島市万代町5(クレエール提供)

 物価高で家計の負担が増す中、徳島県内唯一の常設として徳島市のNPO法人クレエールが運営する子ども食堂の利用者が急増している。4月以降は4千人を超え、前年同期の3倍に上った。ひとり親など生活に余裕の無い家庭の支援に一層力を入れたい状況だが、コスト増や寄付金の減少で経営は厳しく頭を悩ませている。

 クレエールは、徳島市の万代中央埠頭(ふとう)にある障害者が働くレストランで平日と第4土曜日に子ども食堂を開き、大学生まで無料で食事を提供している。

 ウクライナ危機や円安の影響が物価に表れ始めた今春から利用が増え始めた。4月の利用者は延べ597人(前年同月199人)、5月775人(269人)、6月890人(398人)と右肩上がりで、夏休みに入った7月は1746人(438人)と急増した。

 5歳の孫を連れ、週3日ほど利用するという徳島市の女性パート従業員(60)は「何もかもが値上がりして厳しい中、子ども食堂のおかげで助かっている」と話す。

 ただ、重宝される一方で、食事の提供量が増え、光熱費や食用油などの値上がりも加わって経営を圧迫するようになった。家計の負担増などから個人や団体からの寄付金も減った。5~7月の収支はそれぞれ250万~300万円の赤字となり、8月も厳しくなる見通しだ。

 職員のまかないを利用者に回す日もあり、このままでは1日の食事の提供数を制限せざるを得ないという。原田昭仁理事長は「おなかをすかせた子を断りたくはない。どうすれば続けられるか毎日そればかりを考えている」と話し、野菜やコメなど余った食材の提供を呼び掛けている。

 問い合わせはクレエール。電話088(654)5205。