新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。流行「第7波」で感染者が爆発的に増加し、県内でも18日の新規感染者が過去最多の2213人を更新した。現在流行しているオミクロン株は感染力が高く、コロナにかかりにくいとされていた子どもにも感染が広がっており、これまでの流行とは状況が異なるようだ。感染者の年代やクラスターの傾向などを、第6波(2~3月)と比較してみた。医師の助言や県の調査結果などから感染拡大防止のポイントをまとめた。

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年代別の感染者数 10歳未満と40代がピーク?

 県の公表資料を基に、今年1月から8月までの感染者数を年代別にまとめた(日付は感染確認日。全体のグラフは末尾にあり)。このうち第6波に当たる2~3月と第7波の7~8月を比較すると、ほとんどの年代で急拡大している。特に顕著なのが10歳未満と40代だ。これまで子どもは感染しにくいとされていたが、1月以降、19歳以下の感染者が急増。中でも10歳未満での感染拡大が目立ち、7月からは働き盛りや保護者世代とみられる40代の感染者が増えている。累計でも10歳未満、10代に次いで40代の感染者数が多い。

   県のホームページより

 

クラスター多発 医療機関で6倍、高齢者施設で2倍増

 クラスターも急増している。感染が流行し始めた2020年は高齢者施設で2件、職場、カラオケ喫茶、大学で各1件の計5件。翌21年は職場が15件と最も多く、高齢者施設(6件)や飲食店(7件)などと合わせて53件だった。しかし今年は1月24件、2月46件、3月53件と多発。8月18日までに359件のクラスターが確認されている。

 流行別で見ると、児童等利用施設(37件)で突出して多かった第6波に比べ、第7波では医療機関が6倍(4件→25件)、高齢者施設では2倍(14件→29件)に増えている。

 

クラスター事例から見えたポイントは? 広がりやすい5つの場面

 県の調査によると、児童等利用施設では以下の5つの場面から感染が広がったと考えられる。 

  1. 【給食やおやつ】 
  2. 職員と子どもが一緒に給食を食べたり、子ども同士が同じテーブルで対面になって食べていた
  3. →飛まつが飛びやすいため感染リスクが高まる
  4. 【マスク着用】
  5.  職員はマスク着用、子どもは可能な範囲で着用
  6.  →特に低年齢児は着用が困難なため感染リスクが高い
  7. 【合同保育】
  8.  消毒、換気などの対策を行い、間隔を空けてリズム室などの広い場所で実施
  9.  →感染者が発生した場合、感染拡大の可能性が高い
  10. 【行事など】
  11. 外部の人が参加する行事では、人数制限、健康チェックや換気などを実施
  12.  →施設外からウイルスが持ち込まれる可能性がある
  13. 【保護者らへの働きかけ】
  14.   家庭内で発熱やせきなど風邪の症状が出たり、濃厚接触者になったりした人がいる場合の登園自粛のお願い
  15.   →家族などの感染判明後に報告される事例があり、結果としてクラスターにつながる
 

 これらの場面に対し、県は▼個人用のマスクケースを持参する▼異年齢児が接触しないよう、園庭や砂場の利用時間をスケジュール管理する▼クラスターが発生しやすい特徴を保護者に根気強く説明し、登校自粛の協力をお願いする-などして、対応するよう提案している。

県の「感染症対策ガイドライン(令和4年7月22日改正)」はこちら
https://www.pref.tokushima.lg.jp/ippannokata/kenko/kosodateshien/7204267/

 また病院内で発生したクラスターでは

  1. ・処置やリハビリ時の感染対策 の不徹底による職員の感染
  2. ・休憩室など換気が悪く、密な 場所での感染 →別病棟への広がり
  3. ・感染に気付かないまま、施設 へ退院、退院先で感染波及

などが、国立感染症研究所の調査で分かっている。 

    国立感染症研究所より

 

 お盆の人出は倍増? 引き続き注意を

 今年のお盆休みはコロナ対策に伴う行動制限がなく、人出が前年を上回った行楽地や繁華街が目立ったようだ。携帯電話の位置情報を用いたNTTドコモの「モバイル空間統計」によると、お盆期間中の夜間、徳島駅周辺の人出は前年の2倍に増えていたことが分かった。

 
 
モバイル空間統計より

 

 第7波のさなか3年ぶりに阿波踊りが開催されるお盆を迎え、県はワクチン接種の検討やPCR検査を積極的に行うよう求めている。感染拡大を受け、県医師会感染症対策委員長の田山正伸医師は「今後、どのくらい感染が広がるか予想もつかない。一人一人に自衛策を徹底してもらうほかない」と話した。

【グラフ】1月~8月までの年代別感染者数の推移⇩