「特攻機と分かり、ショックで座り込んでしまった」。松茂町中喜来のたばこ店経営片山茂さん(93)が、太平洋戦争末期に旧徳島海軍航空基地(同町)で編成され、沖縄の海で散った徳島白菊特攻隊が出撃するのを見た経験を語った。低空飛行していた白菊の隊員は、知り合いに別れを告げるため窓からマフラーをたなびかせていたという。

 1945年5月ごろ、今の旧吉野川河口堰(ぜき)付近の田んぼで雑草を刈っていた片山さんは、100メートルほど先の川の上で海軍の練習機「白菊」が低空飛行するのを見た。いつもなら基地を離陸するとすぐ高度を上げるのに、おかしいと思った。1~2分間隔で10機以上続いた。