徳島新聞社が県内主要50社に実施した2016年春の新卒採用アンケートによると、15年春の実績より採用者数を増やすと答えた企業は14社(28%)で、前回調査(3月)と比べて4社減った。減らすとした企業は10社(20%)で3社増えた。依然として採用意欲は高いものの、業績回復による都市部の大手企業の採用拡大や経団連の採用活動日程の変更が影響し、人材確保に苦労している状況が浮き彫りになった。

 変わらないは24社だった。2社は15年春、16年春ともに新卒採用がなかった。

 増やす理由として、需要増加に積極的に対応する企業は「生産力や販売力の強化」(製造)と回答。一方、人材確保に苦労する企業からは「15年春の実績が予定を下回ったため」(同)との声が上がった。減らす理由としても「将来を見据えた人材確保のため増やす予定だったが、結果的に採用できなかった」(同)との答えがあった。

 業種別では増やす企業が製造7社、非製造7社。減らす企業が製造7社、非製造3社。変わらないが製造10社、非製造14社だった。

 前年同時期の調査と比べると、増やすとした企業は8社減り、減らすとした企業も4社減った。変わらないが10社増えた。

 必要な人数を確保できたかどうかは「できた」の20社に対し、「できていない」は26社だった。4社は新卒採用がないなどとした。

 アンケートは9月下旬に50社(製造、非製造各25社)に調査票を送り、10月中旬までに全社から回答を得た。