藍住町は、10日の町議会町文化ホール・公共施設複合化事業特別委員会で、同町奥野の町有地に建設する文化ホールを含む複合施設について、事業費が当初の予定より約3億6千万円膨らみ、約37億6千万円になるとの試算を示した。建築資材費や労務費の上昇が要因としている。
設計事務所の担当者らが詳細設計や工事費用を説明した。施設は鉄筋コンクリート一部鉄骨2階建て延べ5453平方メートルで、基本設計より283平方メートル拡大。ホールの席数は644席になった。事業費は、震災復興や東京オリンピックの準備で建設需要が増え、建築資材費などが上昇したため、コスト削減に努めたが予定額に収まらなかったとした。
町は当初、事業費を34億円と見込み、財源の大まかな内訳を、国などの補助金4億2千万円、起債19億8千万円、一般財源10億円と想定していた。議員から財源確保について質問があり、町は「可能な限り補助金を申請したい」と答えた。
複合施設は、社協が入る町福祉センターや多目的ホールのある町民会館など、老朽化した施設を統合して新設する。町は今月中に町議会臨時会に事業費を提案する予定。2016年2月にも着工し、17年6月ごろの完成を目指す。