鳴門市大麻町で5月に巣立ちしたコウノトリの「歌(うた)」と「百(もも)」が、17日に巣から約70キロ離れた香川県坂出市林田町で確認されていたことが分かった。大麻町の親鳥の縄張りから初めて離れ、親離れした。昨年6月に巣立ちしたきょうだいの「なる」も一緒に目撃された。
日本野鳥の会香川県支部の矢本賢(まさる)支部長が3羽の撮影に成功した。徳島県内の官民でつくるコウノトリ定着推進連絡協議会が、写真のコウノトリの足輪を確認し、歌、百、なると判明した。
矢本支部長によると、3羽は17日午前11時ごろ、林田町内の田んぼで餌をついばんだり、羽を休めたりしていた。18日も同じ田んぼにいた。
歌と百は10日午前6時半ごろに鳴門市大麻町の巣の周辺にいたが、昼ごろから姿が見えなくなっていた。6月1日から小松島市内にいたなるも、今月10日朝以降は目撃されていなかった。
百は5月22日、歌は同24日に巣立ちした後、巣の半径1キロ以内の田んぼやビオトープで餌を捕ったり、親鳥が吐き戻した餌を食べたりしていた。