香ばしい匂いが漂う調理場で手際よく焼き上げられるウナギ=徳島市北田宮2のうな久

 土用の丑の日の20日、徳島県内のウナギ料理店は、スタミナを付けて猛暑を乗り切ろうと、大勢の客でにぎわった。

 徳島市北田宮2の「うな久」では、未明から県産ウナギ約100人分の仕込みを開始。約40年間継ぎ足し続けた秘伝のたれを金串に刺したウナギにかけ、炭火でじっくりと焼き上げた。食欲をそそる香ばしい匂いが店内に広がり、持ち帰り用を買い求める客が次々と訪れた。

 店によると、シラスウナギの不漁は昨年より深刻で、ウナギの仕入れ価格は近年では最高値に。このため、持ち帰り用のうな重は300円値上げし、2500円にした。

 店主(59)は「残念ながら値上げになってしまったが、ウナギを食べて暑い夏を乗り切ってほしい」と話した。